【LINE DEVELOPER_DAY 2015】4年に渡る LINE Android アプリの進化とチャレンジ【参加レポート】

LINE DEVELOPER_DAY の参加レポート第2弾
LINE DEVELOPER DAY_2015 Tokyo

4年に渡る LINE Android アプリの進化とチャレンジ

5つのフェーズに分けて、その時に苦労したことことや立ちふさがった問題を、
どう解決してきたか、現在はどうなっているかという内容でした

フェーズ1 2011/06リリース直前直後

背景
  • 2011/04開発開始
  • スマートフォンが人気がでつつある時期
  • 開発開始から約1ヶ月半でリリース
  • この時の開発スピードに秘訣なし 時間で殴る
苦労点,問題点
  • デザインの時間を短縮するために、iOSのデザインをそのままAndroid
  • 画像の縮小やナインパッチも開発が担当
  • viewを作ってデザイナーに見せては駄目だしの繰り返し
  • デザイナーの意図を汲み取るためのコミュニケーションコストも増加->結局時間がかかってしまった
現在
  • デザイナーもアプリ専門になり知識を深めデザイナーの担当を範囲拡大
  • ナインパッチやデザインガイドの理解もデザイナーを中心に行うことでスムーズにいっている

フェーズ2 2011/10伸びてきたことによるレポート対応

背景
  • リリースから半年で100万DL
  • ユーザー増加も含めCrashReportも急増
  • GooglePlayのツールでCrashReportをやっていた
問題点
  • 難読化されたスタックトレースをなんとかしたい
  • クラス名で検索したい
    • 親クラスにバグが有るとすると、それを解決したらそれが原因のレポートを全部消したい
  • BugTrackingSystemがほしい

githubのissueもCrashReportも消さないといけない。手間が多い。

  • 任意の場所でレポートしたい
    • 暫定対応としてクラッシュ回避をすることもあるのだが、そうするとレポートがでてこなくなる
    • 根本解決もしたいので原因しらべたい!
現在
  • 内製しました
  • SDKと内製レポートシステム(ここで難読化解除も行う)、
    • ワンクリックでBugTrackingSystem連動でJiraにチケット発行
  • 検索機能も豊富!

フェーズ3 2012様々な機能をスピードを感を保ってリリースしたい

背景と最初の課題
  • 様々な機能が増え、進化した年
  • 1つ1つの機能はそれだけでサービスにしてもいいくらいに大きい
  • でもスピードがほしい!
  • あたりまえだけど人数を増やしただけではダメだよね
ここまでは、
  • 開発、プランナー、デザインで協力し、細かい仕様はその場で相談して解決してた
  • ただこれだと人が増えるとコミュニケーションコストが増加
解決
  • 機能ごとにチームをわけることに、だが同じアプリなのでソースは一緒
    • でもフローの共有もやめたい、コミュニケーションコストは最小限にしたい
  • サブモジュールで管理
    • 各チームは各サブモジュールだけを管理する
    • 共通サブモジュールとリリースのときだけコミュニケーションをとるように
ここでさらなる問題が

早さは確保できたけど、

  • 同じようなクラスが作成される
  • チーム間で知識が共有されない
現在
  • 今はスピードより品質が大事
  • 全体としては大きなチームにした
    • だが修正や機能追加ごとに小さなチームをつくり、1つの改修が終わったら解散
    • これにより大きなチームで共通部分は管理され、解散のあとにチームに戻るので知識が自然に共有されていく

フェーズ4 2013通信で問題がでてきた

  • 機能が増えたので接続するServerが増えてきた
  • それぞれのServerにコネクションを張らないといけない
  • 再利用はある程度行っていたが・・・
  • さらにHTTP通信だったので、終わるまで待たないといけない->レスポンスを待つのは遅すぎる
解決
  • Gatewayを用意して、それがServerを判断して送る
  • ClientはGatewayだけを維持しておけばいい 1つのコネクションだけですむ!
HTTPの解決はHTTPパイプラインでよさそう・・・?
  • HTTPパイプラインは順序を保たないといけない仕様のため、途中が遅いと以降すべてが引っ張られる。
  • なのでこれでは根本解決にならず
  • SPDYを採用
    • 順序を無視できるようになり、
    • 頻度の低いAPIに対してはとてもおおきな改善になりました

フェーズ5 2014様々な端末に対応する

特殊な端末に対する最適化
  • GooglePlayServicesが利用できない
  • らくらくフォンとか メーカーカスタム系端末などがそれ
  • 位置情報やマップ、Google Cloud Messagingが使えない
  • Google Cloud Messagingのpush通知ができないのは死活問題
解決策
  • 自社pushを利用してます
  • Gatewayとコネクションがあるときはそれ使う
  • LINE未起動のときはGoogle Cloud Messaging
  • Google Cloud Messagingが使えない場合はうまく判断してその時だけ自社push
低スペック最適化
  • 端末料金を抑えるために低スペック端末は存在し、需要も多いので無視できない
細かい対策
  • cpuの性能を確認し、アニメショーンの有無を切り替え
  • メモリキャッシュの容量や解像度も考慮し最適化
    • スムーズにするためにキャッシュたくさん保存して、OutOfMemoryErrorでクラッシュじゃあかん
  • バッテリー残量に対する最適化
    • 同期処理は多くの通信が行われるので、バッテリーを消費してしまう
    • 残量や充電状態をみて同期するかどうか決めている

現状のチームについて

今後行っていきたいこと

改善や機能追加を維持しつつ、リファクタリングを!