この記事について
スライドの作りやデザインではなく、登壇の内容と資料をどう作り上げていくかについてをまとめた記事である。
大小の登壇をしていくなかで、スムーズに進んだケースとそうではないケースがあったので、うまくいった流れをまとめた。
各々にあった進め方があるはずなので、皆様の作り方も教えてほしい。
1. 最も伝えたいことを決める
表現は完璧でなくていいので、最も伝えたいことを一文で表す。
資料作りを進めていくなかで、表現を適切なものに調整したり、もっと抽象的な知見を伝えたかったみたいなことはある。
これは全く問題なく、伝えたかったことの解像度があがったということなので、臆せずに修正する。
プロポーザル等を提出するようなケースの場合はある程度の解像度まで先にあげておくとよい。
ここに修正を加える場合は、現状の資料を見返し、最も伝えたいが表現できているかチェックする。
2. 情報を集める
頭の中にある知識や体験、知見、本やドキュメントからの知識など発表に使いそうな情報は一旦すべて書き出し、集める。
"すべて書き出す"だと完了条件が難しいので、発表する時間にあわせて枚数を決めるとタスクとして進みやすくてよい。
自分の場合はふせんに書くことが多い。
ツールはそれぞれにあったものを選ぶとよい。
3. 情報をまとめ、流れをつくる
書き出したものをグルーピングする。
グループ単位でタイトルや説明をつける。
そこから大まかな流れを決める。
ここのゴールはスライドにタイトルだけを入れたりして、発表の流れを見えるかたちにすること。
# 2. 情報を集める # 3. 情報をまとめ、流れをつくる
上記2項目の考え方や進め方、テクニックは『エンジニアの知的生産術』が参考になる。
4. 話す
流れを見ながら、詰まりながらでもいいので、通しで話す。
必ず録音すること。
話せないところは情報が不足していたり、自分の中の整理が不足していたり、タイトルが不適切だったりする。
話せないところは一旦無理せず、置いておき、通しで話すことをゴールとする。
5. 台本を書く
録音を聞いたり、何度も話しつつ、台本を作っていく。
登壇時のこの台本を一言一句話すわけではない。
内容と資料の地図として台本を書く。
6. スライド等の発表資料をつくる
「話す」->「台本」->「発表資料」 を繰り返しながら、資料を完成させていく。
もちろん情報が不足している場合は再び集めて、グルーピングして、流れに組み込む。
自分の場合はスタートを「話す」からやるというのが最も大事。
7. 発表練習
練習はできるかぎり本番に近しい環境で行う。
オンラインであればツールやハードウェア、部屋の環境をできる限り本番に近づける。
オフラインであれば聴衆がいるような状況やプロジェクターの接続等もをできる限り本番に近づける。
個人練習も大事だが、可能であれば誰かに聞いてもらい、話す内容や資料についてのフィードバックをもらうとよい。
特に自分の場合は文字が多めになる癖があるので、簡略化のアイデアや図やグラフ表現のアイデアをもらうようにしている。
どういう点についてフィードバックがほしいかを先に伝えると互いにスムーズに進められる。
最後に
自分にとって資料を作り上げていくときに「話す」ことから始めるとスムーズにいくというのが発見だった。
日々のエンジニアリングで課題を捉えて、仮説をだし、実行し、振り返りすることで知見としてのアウトプットをつくったり、
好奇心を大事にして、少しでも気になったことをどこにかにメモしておいたり、
登壇の起点になるネタ集めしておくことも大事。というかネタ集めが一番難しい。